茂木敏充外相は15日午後(日本時間16日未明)、訪問先のドイツ・ミュンヘンで、ロシアのラブロフ外相と会談した。ラブロフ氏の早期訪日を要請し、日程調整を進めることで一致。北方領土での共同経済活動について、今年の本格事業化に向けた協議を加速させるとの認識を共有した。茂木氏は会談後、北方領土問題を含む平和条約締結交渉に関し「前進させるための方策を具体的に伝えた」と記者団に述べた。
両外相は平和条約締結交渉の責任者を務める。茂木氏は会談で、プーチン大統領が憲法改正案を検討する作業部会で「ロシア領土の割譲禁止」を明記するための条文案の検討を専門家に指示したことに言及した。こうした改憲案が実現すれば、領土返還の障害となる。(共同)