和歌山県湯浅町の済生会有田病院の医師ら複数の関係者が新型コロナウイルスに感染した問題で、仁坂吉伸知事と上山章善町長が17日、県庁で自民党の二階俊博幹事長と面会。二階氏に対し、感染拡大防止に必要な医療資材や風評被害の払拭などを要望した。
二階氏は、地元選出の国会議員や自民党県連の県議らとともに県庁を訪問。県が事前に要望していた医療用の防護服500着を提供した。
仁坂知事は、県内の新型コロナウイルスの感染状況や現在進めている医療従事者らへの検査状況などについて説明。「いち早く病院が清浄な状態に戻るよう、検査を加速させたい」とした。さらに「マスクなども今後不足する恐れがある」として、新型コロナウイルスの検査キットや検査機器、医療用マスクなどを要望した。
二階氏は「政府、与党としても状況をしっかり共有し、皆さんのご意見を聞いて県民の生活に支障が出ないように手を打ちたい」と述べた。
この後は非公開となり、湯浅町内で宿泊客のキャンセルが相次ぐなど風評被害が出ていることに関して、二階氏は「国としても支援していきたい」と応じたという。
面会後、報道関係者の取材に応じた上山町長は「町民が不安にならないよう対策を進めるとともに、問題が収束するよう頑張っていきたい」と話した。