大阪地裁所長に就任した中本敏嗣氏(63)が18日、着任会見を開き「責任の重大さを実感している。裁判所本来の紛争解決機能を発揮するため、全力を尽くしていきたい」と抱負を述べた。
地裁では民事裁判のIT化の一環として、2月から弁護士事務所と裁判所などを結ぶ「ウェブ会議」の運用を開始。中本氏は「争点整理などが円滑に行われていると承知している」と話し、更なる裁判の効率化へ期待を示した。保釈制度をめぐる問題については「色々な意見があることは承知しているが、裁判所は証拠などに基づき適切に要件の判断をしている」と述べた。
中本氏は広島県出身で昭和57年に判事補。民事裁判を主に担当し、大阪地裁では医療事件専門の部署に長く務めた。神戸地裁所長、大阪高裁部総括判事などを経て2月5日に着任した。