日本政府のクルーズ船対応「好ましい」 WHO幹部が評価





大黒ふ頭に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。多くの報道陣が集まっている=19日午前、横浜市鶴見区(鴨川一也撮影)

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)で緊急事態への対応を統括するマイク・ライアン氏は18日、横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員を船内で待機させた日本政府の措置について、乗客らが(検査などを受けずに)各国に散らばってしまうより「明らかに好ましかった」と評価した。同船をめぐっては、船内に乗客乗員をとどめる日本の対応を批判する報道が米国などで相次いでいた。

 ライアン氏は18日、同船で起きた新型コロナウイルスの集団感染について「船やホテルは、ウイルスの感染拡大がより広がりやすい特別な環境だ」とした上で「感染者が予想以上に増えた」と指摘した。ライアン氏は「(今回の集団感染は)とても不幸な出来事だったが、日本政府は適切な対応をしてくれていると信用している」と述べた。

 WHOは、同船で感染拡大を防止するための対応を日本当局と緊密に協議している。

 一方、WHOのテドロス事務局長は18日、中国、香港、マカオ、台湾を除く12カ国で、新型肺炎の「人から人の感染」がこれまでに92件確認されたと指摘した。横浜のクルーズ船を除いて、中国国外では「持続的な感染は確認できない」と指摘した。



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