【パリ=三井美奈】ドイツ西部ハーナウで19日、中東からの移民が集まる2軒のバーが相次いで銃撃され、計9人が死亡した。容疑者は逃走。その後、自宅で死亡しているのが見つかった。独公共放送ARDによると、検察当局は20日、極右思想に絡むテロの容疑で捜査を始めた。
ARDなどによると、容疑者の男の自宅からは、人種差別による犯行動機を示した手紙が見つかった。特定の民族について、「殺害すべきだ」などの内容が記されていたという。容疑者は車で逃走し、自殺したとみられている。自宅では70代の母親の遺体も見つかった。
犯行のあったバーは、中東で人気がある水たばこを提供しており、クルド系移民や住民が集まっていた。独首相府は20日、事件を受けてメルケル首相が同日の国内視察を取りやめたと発表した。