--臨時休校の要請についてうかがう。総理は27日に突然発表したが、その日のうちに政府から詳しい説明はなかった。学校や家庭など広く不安と混乱を招いた。説明が遅れたことをどう考えるか。国民生活や経済への影響、そして感染をどこまで抑えることができるのかなどについて、どのような見通しをもっているのか教えてほしい。中国の習近平国家主席の訪日や東京五輪は予定通り行うかどうかも、合わせて聞かせてほしい
「今回の要請に伴い、子供たちにとって学年の最後、卒業前、進学前の大切な時期に学校を休みとする、その決断を行わなければならないというのは本当に断腸の思いであります。また、親御さんにも、地方自治体にも、あるいはまた教育関係者の皆さまにも大変なご負担をおかけすることとなります。それでもなお、これからの1、2週間が急速な拡大にするのか、あるいは終息できるのか、その瀬戸際の状況の中で、何よりも子供たちの健康、安全が第一である。学校において、子供たちへの集団感染という事態は何としても、防がなければならない、そうした思いで決断をしたところであります。
専門家の皆さまもあと1、2週間という判断をされた。いわば判断に時間をかけているいとまはなかったわけであります。十分な説明がなかった、与党の含めてですね、確かにその通りでありますが、しかし、それは責任ある立場として判断をしなければならなかったということで、どうかご理解をいただきたいと思います。
その上で、これに伴うさまざまな課題に対しては、私の責任において万全の対応を行ってまいります。今がまさに感染拡大のスピードを抑制するために極めて重要な時期であります。国内の感染拡大を防止するためのあらゆる手を尽くしたい、尽くしていく考えであります。国民の皆さまには本当に大変なご苦労をおかけをいたすところでございますが、改めてお一人お一人のご協力を深く深くお願い申し上げたいと思います。
習主席の訪日についてでありますが、現時点では予定には変更はないものの、中国国家主席の訪日は10年に一度のことであり、十分な成果を上げることができるものとする必要があるとの観点から、引き続き日中間で緊密に意思疎通をしていく考えであります。
そして東京五輪・パラリンピックについては引き続き、大会開催に向けて、国際オリンピック委員会(IOC)や大会組織委員会、東京都との間で緊密に連携をとりながら、アスリートや観客にとって安全な、そして安心できる大会となるよう、万全の準備を整えていく考えであります」