英政府は1日、米国との貿易協定締結に向けた交渉を3月中に始めると発表した。欧州連合(EU)離脱後の通商政策の柱に米国との協定を位置付けており、早期に妥結して離脱の成果をアピールしたい考えだ。
英政府は米との協定により自国経済を34億ポンド(約4700億円)押し上げると試算。物品だけでなくデジタル貿易も対象となるという。一方で「国家医療制度のような公的サービスを提供する自由は徹底的に守る」と表明した。
英政府の通商政策をめぐっては、EUとの貿易交渉が2日から始まる。日本やオーストラリア、ニュージーランドとの協定締結も優先課題に挙げており、近く交渉方針を明らかにするという。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への加盟も視野に入れている。(共同)