栃木県茂木町が休校取りやめ 通常授業「最適と判断」 新型肺炎


 新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、茂木町は今月10日から24日まで予定していた町立小中学校5校の臨時休校を取りやめ、通常授業を続けると決めた。親が仕事で不在となる家庭への配慮や、保育園・幼稚園は休園しないことなどを考慮した。県内では大田原市が午前中のみの半日授業を行っているが、通常授業を決めたのは茂木町が初めて。

 休校取りやめは、古口達也町長が各校の校長やPTA会長、町議らの意見を聴き決めたという。児童生徒には3日に知らせ、各校が保護者にメールで通知。同日夜に古口町長が町ケーブルテレビに出演し、町民へ向け説明した。

 古口町長は、方針転換の理由を「春休みを含め約1カ月の休校は、児童生徒や保護者のためにならない」と番組で説明。また休校の準備期間が短いことや、児童生徒の生活や学習、精神衛生上の影響を指摘したうえで「学校で過ごすことが最適と判断した」という。

 ただ、保護者が感染予防のため子供を休ませる場合は、欠席扱いにしない。また町内や近隣市町で感染者が出た場合は、臨時休校の措置をとる。

 芳賀郡内では同町と別に益子、市貝、芳賀各町が10日からの臨時休校を決めている。3町の教育委員会は4日時点で方針を変えておらず、「予定通りに休校する」としている。

 一方、すでに休校に入っている市町のうち鹿沼、矢板、さくら、那須烏山各市と塩谷町は休校期間を13~16日までとし、その後については感染拡大などの状況に応じ、改めて判断する。茂木町の方針転換が5市町の判断材料になる可能性もありそうだ。

 茂木町内には町立の中学校が1校、小学校は4校あり、児童生徒数は計約750人。いずれも卒業式を9日に行う。



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