高知県奈半利(なはり)町のふるさと納税をめぐる住民票不正事件で、町に多額の寄付金が集まっていた平成28~30年、逮捕された町地方創生課長補佐の柏木雄太容疑者(41)と水産加工会社「通成水産」社長、松村通成容疑者(30)が、返礼品用の海産物を買い付けるため、共に東京・築地市場を繰り返し訪れ、夜は銀座のキャバレーなどで松村容疑者の負担で飲食していたことが4日、捜査関係者などへの取材で分かった。
町によると、全国9位となる約39億円の寄付金を集めた29年度を含む27~31年度、通成水産には返礼品の調達代として計約22億円が支払われていた。高知県警は、松村容疑者が町のふるさと納税行政の中心人物だった柏木容疑者を接待していたとみて、贈収賄容疑を視野に調べている。