【環球異見】新型コロナ 世界的流行に/韓国、教団感染を口実にするな





韓国南東部大邱の新天地イエス教会施設前で、防護服を着用して消毒剤を散布する兵士ら=1日(AP)

 新型コロナウイルスは発生源の中国を除く世界全体の感染拡大のペースが中国を上回り、世界保健機関(WHO)が危険度を最高レベルに引き上げる事態に発展した。日本だけではなく、WHOに「最大の懸念」として挙げられた韓国やイランでも感染者急増に危機感が高まり、政府は封じ込めに躍起だが、その是非をめぐる議論からはそれぞれの政治的な事情もにじみ出ている。

□韓国 朝鮮日報

■教団感染を口実にするな

 新型コロナウイルスの感染者が中国に次ぐ規模に増加した韓国では、すでに十数万人が感染の有無を調べる検査を受けている。中央日報の論説委員は3日付コラムで「『地域社会感染』の段階に入った」と一段の感染拡大を懸念。症状の軽重を問わない治療が医療システムを崩壊させると警鐘を鳴らした。

 コラムは感染について「無症状者が多いうえ、発病初期でも感染力が強い特性のため、いずれ全国的に病がはびこる公算が大きい」と分析。当初は新興宗教団体「新天地イエス教会」の集団感染など南東部の大邱(テグ)、慶尚北道(キョンサンプクト)の感染拡大に関心が集まったが、「この間、この地域の新天地イエス教会の信者らを集中的に検査したため、こんな結果が出ただけだ。他の場所でこのように調査したなら、感染者の分布は違っていただろう」と問題提起した。

 感染の拡大とともに課題となるのは医療機関の態勢だ。コラムはこれまでの対応について「全体的な病床規模や医療スタッフの状況などを綿密に考慮せず、症状の軽重に関係なく無条件に感染者を捜し出し、隔離した」と指摘。その結果、「軽症患者が病院食を(食べて)減らし、重症患者の病室で横になっているケースがざらだ。実際の重症者は病床がなく自宅隔離中に死んでいく」と懸念した。

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