中国の1~2月の輸出は17%減 「新型コロナと春節休暇延長が影響」

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中国中部の江西省にある工場で、光学レンズの製造をする労働者。工場の閉鎖が輸出減につながっている=2月23日(AP)

中国中部の江西省にある工場で、光学レンズの製造をする労働者。工場の閉鎖が輸出減につながっている=2月23日(AP)

 【北京=三塚聖平】中国税関総署が7日発表した2020年1~2月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同期比17・2%減の2924億ドル(約31兆円)だった。輸入は4・0%減の2995億ドルで、貿易総額は11・0%減の5919億ドルだった。肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの蔓延を受け、中国当局の感染防止策を受けた企業の休業長期化が響いた。

 輸出は、日本や韓国、欧州連合(EU)など多くの国・地域向けで大幅な悪化を見せた。税関総署は「輸出入の減少は、主に新型コロナウイルスの状況と、春節(旧正月)休暇の延長といった要因の影響だ」と分析している。

 米国向けでは輸出が27・7%減と大幅な落ち込みを見せた一方で、輸入は2・5%増だった。1月中旬に米国との「第1段階」の貿易協定に署名しており、中国政府はトランプ米政権が成果としてこだわる米国製品の輸入拡大策を相次いで表明している。日本向けは輸出が24・5%減で、輸入が9・3%減だった。

 税関総署は2月上旬に1月の貿易統計の発表を急遽見送り、今年から「1、2月分のデータを合わせて発表する」と表明していた。

 新型コロナウイルス流行の直撃を受け、中国で貿易も停滞状態に陥っていることが鮮明になった。中国政府は企業活動の再開を急いでいるが、世界でも感染拡大が問題になっていることで中国経済への影響も長期化する可能性がある。

 1月中旬に米国との「第1段階」の貿易協定署名を終えた中国では貿易状況の改善が期待されたが、新型ウイルスの深刻化で1月下旬から2月にかけて企業活動が停止状態に陥り暗転した。春節(旧正月)休暇が長期化し、その後も地方政府の厳しい移動制限などにより企業の動きは停滞。国際的な物流は寸断され、サプライチェーン(供給網)も打撃を受けている。

 足元で中国政府は、企業活動の早期再開を促しており制限措置を緩める動きもあるが、新たな懸念材料として浮上するのが世界各地での感染拡大だ。各国の防疫措置により人と物の動きが阻害される恐れが強まっており、中国でも北京や上海、広東省などで日本などからの入国者に対する隔離措置が広がる。中国のエコノミストは「世界でサプライチェーンや貿易が影響を受け、中国経済の回復が5月くらいまで後ずれする可能性がある」と指摘する。

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