ロシア黒海艦隊の動きに注目が集まっています。米国のシンクタンク、戦争研究所(ISW)によると、黒海艦隊がウクライナ南部のセバストポリからロシア南部のノボロシースクに少なくとも10隻の軍艦を移動させたとのことです。この移動は、ウクライナの攻撃から艦隊を守るための措置だとされています。ウォールストリート・ジャーナル紙は、「これは2014年のクリミア併合以来、プーチン大統領にとって顕著な後退」と報じています。
ウクライナの攻撃に対する防御策としての艦隊の移動
4日に公開された衛星画像をシンクタンクが解析した結果、フリゲート艦2隻やディーゼル潜水艦3隻、揚陸艦5隻、小型ミサイル艦数隻などが移動したと推定されています。ウクライナ軍は9月に、ミサイルや水上ドローンなどを使用してクリミアの黒海艦隊を攻撃し、揚陸艦を損傷させ、将校を殺害したと主張しています。ウクライナ国防省情報総局のユソフ報道官は、クリミア半島にウクライナの特殊作戦部隊が上陸し、ロシア軍を攻撃した後に撤退したと4日に明らかにしています。
セバストポリは18世紀以来、黒海から地中海に展開するロシア海軍の拠点となってきた軍港です。ソビエト連邦の崩壊後も、ウクライナとの協定に基づいて黒海艦隊が駐留していましたが、2014年のクリミア併合以降はロシアが管理下に置いています。
艦隊の移動は一時的なもので、セバストポリは引き続き基地として利用される見込み
ロシアのシンクタンクは、この艦隊の移動は通常の任務の一環だと指摘しています。シンクタンクによると、軍艦の移動は一時的なものであり、黒海艦隊は引き続きセバストポリを基地として使用するとの見方を示しています。
一方で、ロシアはアブハジアにおいて恒久的な海軍基地を建設することで合意を交わしています。プーチン大統領は4日にアブハジアの親ロシア派の大統領と会談し、合意に至りました。この合意は、ロシアが黒海艦隊の新たな拠点を探している可能性を示唆しています。
以上が、ロシア黒海艦隊の動きに関する最新の情報です。
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