東京原油、4年ぶり安値 産油国決裂、企業や家計には恩恵


 週明け9日午前の東京商品取引所で中東産原油の先物が大幅に値下がりした。指標価格は1キロリットル当たりで一時、約3年4カ月ぶりに節目の3万円を割り込んだ。前週末の清算値比8810円安の2万4150円に急落し、約4年ぶりの安値となる場面もあった。

 先物が下落すると原油の輸入代金やガソリンの小売価格も安くなり、農林水産業や企業、家計には恩恵となる。

 9日の先物は、石油輸出国機構(OPEC)と、非加盟国ロシアなどが原油の値上がりを狙って協調減産に正式合意する前の安値水準となった。

 前週末に減産規模を巡る協議が決裂し、サウジアラビアとロシアの協調体制に亀裂が走った。サウジが増産に転じるとの見方も広がった。新型コロナウイルス感染症の拡大で旅客機の減便が相次いでおり、燃料油需要は減少が必至の情勢だ。



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