GDP年7・1%減に改定 10~12月期、下方修正





10~12月期のGDPは年7・1%減に下方修正された=3月1日、東京都渋谷区(本社チャーターヘリから、松本健吾撮影)

 内閣府が9日発表した令和元年10~12月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除く実質で前期比1・8%減、仮にこの伸び率が1年続いた場合の年率換算は7・1%減だった。2月17日発表の速報値(前期比1・6%減、年率換算6・3%減)から大きく下方修正された。

 民間シンクタンクの事前予測(10社平均で前期比年率6・8%減)を下回り、前回の消費税増税後の平成26年4~6月期(7・4%減)以来、5年半ぶりの落ち込み幅となった。

 企業の設備投資が前期比4・6%減と、速報値(3・7%減)から大きく引き下げられたことが主な要因だ。落ち込み幅はリーマン・ショック直後の21年1~3月期(6・0%減)以来。

 2日に財務省が発表した10~12月期の法人企業統計の設備投資が13四半期(3年3カ月)ぶりに減少したことを反映した。米中貿易摩擦による中国など海外経済の減速が響き、半導体の生産設備の投資を増やしてきた反動が出たほか、非製造業では電気や不動産が大きく落ち込んだ。

 一方、個人消費は台風19号の被害の影響のほか消費税増税に伴う駆け込み消費の反動減などを受け、前期比2・8%減となったが、速報値(2・9%減)からは小幅に上方修正された。

 景気実感に近いとされる名目GDPは前期比1・5%減、年率は5・8%減だった。ともに速報値(1・2%増、名目で4・9%増)から下方修正された。



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