森雅子法相は13日の衆院法務委員会で、東日本大震災の発生当初、検察官が勾留中の容疑者を理由なく釈放し逃げたなどと語った自身の9日の参院予算委での答弁について改めて撤回し、謝罪した。委員会の冒頭、「一連の言動で国会審議に大変な迷惑をおかけしたことをおわび申し上げる。個人的な評価を述べたことは不適切だった」と述べた。
森氏は、11日の参院予算委で離席した際に記者の取材を受けたことに関しても「不適切だった。国会審議には、より一層誠実に対応する」と陳謝した。
その後の審議でも森氏は「検察の活動についての公正性に誤解を招きかねないものだった」などと釈明に追われた。
森氏は9日の参院予算委で「東日本大震災の時、検察官は福島県いわき市から市民が避難していない中で最初に逃げた。拘束している十数人を理由なく釈放して逃げた」と答弁した。だが、法務省は当時の対応について適正だったとの立場で、野党は「謝罪や撤回では済まない」として12日の参院予算委などの審議を拒否した。