16日の参院予算委員会で、北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)の両親、滋さん(87)と早紀江さん(84)が産経新聞で連載している「めぐみへの手紙」が取り上げられた。安倍晋三首相は、被害者家族の高齢化が進み、同じく拉致被害者の有本恵子さん(60)=同(23)=の母、嘉代子さんが2月に亡くなったことに触れ「本当に痛恨の極みだ」と述べた。
取り上げたのは立憲民主党の有田芳生氏で、84歳の誕生日を迎えた母の早紀江さんが「残された時間は本当にわずかです」と訴えた2月4日付朝刊の記事。首相は被害者の帰国が進まないことについて「北朝鮮は金正日(キム・ジョンイル)総書記の時に(帰国した被害者以外は)死亡していると述べている。この判断は違うと認めてもらわないといけない」と述べた。
首相は「解決には金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党委員長に決断してもらう必要がある。国際情勢を(北が交渉に応じるような情勢に)持っていく努力をしなければいけない」とも語った。