三重県政史上初の女性副知事に、県教育長の広田恵子氏(61)が4月1日付で就任することになった。渡辺信一郎副知事(66)の任期満了に伴い、鈴木英敬知事(45)が選任同意案件として19日の県議会に提案し承認される見通し。広田氏は議会事務局総務課長や東京事務所長、雇用経済部長などを歴任。鈴木知事の信頼が厚く、県行政の多様性(ダイバーシティー)の浸透を目指す。
広田氏は昭和55年4月に県庁に入庁し、商工労働や農林水産、生活文化などの各部を歩いてきた。女性初の県教育長時代には、平成19年度の調査開始以来、下位で低迷していた全国学力テストの結果を全国平均を上回らせるなどの成果を出している。県幹部らによると広田氏は、上下に分け隔てなく細やかな気遣いができ、議会や外部との折衝も円滑に進め、女性の視点での県政の進展が見込めるとして選ばれた。
教育長の後任には東京事務所長の木平芳定氏(59)を充てる。
13日に出された県の部長級23人の異動内示では、11人が留任。定年退職者の補充として10人を内部から昇格させる。残る雇用経済部長と県土整備部長職の2人は平成28年度以来4年ぶりに国の職員を充てる予定にしている。