映画『平場の月』が公開、一色香澄の「デビュー作とは思えない」演技に絶賛の声

2025年11月14日に公開された映画『平場の月』が、早くも各方面で高い評価を得ています。朝倉かすみ氏の同名小説を原作とする本作は、50代を迎えた元同級生同士が織りなす、切なくも美しい大人のラブロマンスとして注目を集めています。特に、若手キャストの一色香澄さんが見せる「デビュー作とは思えない」と評される繊細かつ力強い演技が、観客や共演者から絶賛されており、その将来性に大きな期待が寄せられています。

映画『平場の月』とは:切ない大人のラブロマンスの魅力

本作『平場の月』は、人生の折り返し地点に差し掛かった男女の再会と、再び芽生える感情を描いた物語です。主人公は、妻との離婚後に故郷へ戻り、印刷会社で働く青砥健将(堺雅人)。彼が中学生時代の初恋の相手である須藤葉子(井川遥)と偶然再会するところから物語は展開します。夫と死別し独り身となっていた葉子と、健将は次第に心を通わせ、互いに惹かれ合っていきます。人生経験を重ねた大人だからこそ描ける、深みのある切ないロマンスが観る者の心を掴んでいます。

映画『平場の月』のポスタービジュアル。主演の堺雅人と井川遥が描かれた切ない雰囲気のビジュアル。映画『平場の月』のポスタービジュアル。主演の堺雅人と井川遥が描かれた切ない雰囲気のビジュアル。

若手俳優陣の活躍:坂元愛登と一色香澄が魅せる中学時代

物語の重要な要素となるのが、主人公たちの多感な中学生時代です。この若き日の青砥健将を坂元愛登が、須藤葉子を一色香澄が演じています。坂元愛登は、2024年のドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)で、1986年からタイムスリップしてきた中学生・向坂キヨシ役を演じ、ヒロインに一目惚れする純粋なキャラクターを見事に表現し話題となりました。

そして、特に大きな注目を集めているのが一色香澄さんです。彼女は今年4月放送のドラマ『あなたを奪ったその日から』(フジテレビ系)で、主人公に誘拐された少女・萌子(美海)の中学生時代を演じ、その確かな演技力が高く評価されました。今回の『平場の月』は彼女にとっての「銀幕デビュー作」となりますが、すでにその存在感は際立っています。

観客と共演者からの絶賛:一色香澄の光る演技

一色香澄さんの演技に対しては、観客から「とてもデビューとは思えない成熟した演技」「目力が強く、視線の動きで繊細で芯の強い葉子を完璧に表現している」といった称賛の声が多数寄せられています。また、ドラマ『あなたを奪ったその日から』での「美海ちゃん!」という認識も広がり、多くの視聴者にその顔と名前が浸透し始めています。

大人になった葉子を演じる井川遥さんも、一色さんの演技に深く感銘を受けた一人です。井川さんは一色さんについて、「目から感情の揺れを感じた」「繊細さや須藤の強さなど、いろんなものをもらって演じられた」と語り、一色さんの演技が自身の役に大きな影響を与えたことを明かしています。子役たちの演技が、大人になった健将と葉子の関係性に自然な説得力を持たせている点も、本作が高く評価される理由の一つです。

連ドラデビュー作に続き、映画デビュー作でも圧倒的な存在感を示した一色香澄さん。彼女が今後、どのような女優へと成長していくのか、その活躍から目が離せません。

参考文献: