国土交通省が18日発表した令和2年の公示地価(1月1日時点)では、プロ野球の北海道日本ハムファイターズが5年に新球場を開業予定の北海道北広島市で、商業地の平均変動率が14・5%の上昇となった。前年の1・0%に比べ上昇幅が大きく広がった。
JR北海道が昨年12月、新球場近くに建設する新駅の計画案を発表したことも影響した。同社は新駅の建設コストを80億~90億円と試算。設置を求める市側が全額負担を受け入れる意向を表明した。新駅は9年度末の完成を見込む。
日ハム新球場をめぐっては、北広島市が平成28年6月に誘致を表明。30年3月、「きたひろしま総合運動公園」が建設候補地に内定した。球場周辺に商業施設などを併設する「ボールパーク構想」による雇用の増加も期待されている。
同市では、住宅地についても平均変動率が5・5%(前年1・1%)と上昇幅が拡大した。同市は札幌市のベッドタウンとして発展。札幌市に隣接する地域や鉄道駅の徒歩圏を中心に需要がある。
北海道不動産鑑定士協会の斎藤武也副会長は「北広島市は需要に対して流通する物件が少なく、価格が高くなる傾向がある」と話している。