【クリップボード】94年前公開の幻の無声映画 東京で発見


 長らくフィルムが現存しないロストフィルム(失われた映画)とされてきた米国の無声喜劇映画「STOP,LOOK AND LISTEN」(1926年公開)の16ミリフィルムが都内在住の歴史研究家で映像収集家の笹山俊彦さんによって発見された。

 発見されたのは全編60分(6巻)のうち最後の10分余が収録された1巻。日本では27(昭和2)年に「弗箱(どるばこ)シーモン」という邦題で公開された。作品の監督と主演を務めたのは1920年代に活躍した米国のスター、ラリー・シモン。

 本作の調査に携わったクラシック喜劇研究家のいいをじゅんこさんは「無声映画史に残る大変に貴重な発見だ」とコメント。さらに「海外の無声喜劇フィルムが日本で発掘されるニュースがここ数年続いている。家庭鑑賞用に販売されたフィルムや玩具映画フィルムにはロストフィルムがまだまだ眠っているはずだ。古いフィルムは捨てず、ぜひ近くの博物館やフィルムアーカイブなどに託してほしい」と呼びかけた。

 本作は英ロンドンで4月に開催される無声喜劇映画を特集した国際映画祭で上映される予定。来年1月に開催される「神戸クラシックコメディ映画祭」での上映も予定されている。



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