IT大手サイバーエージェントが運営する会員制交流サイト(SNS)で、子供の誘い出しなどの犯罪を行う恐れがある危険人物を人工知能(AI)が閲覧履歴を分析して発見、事前に警告する仕組みを導入することが21日、分かった。悪質な場合は利用を停止する。SNSを通じ未成年が犯罪に巻き込まれる事件が急増しており、未然に防ぐのが狙いだ。
警告システムを導入するのはSNSの「ピグパーティ」。会員は約400万人で利用者の大半は10代だ。今後、規約を変更して利用者の同意を得た上で今年夏以降に実施する。SNSで子供の誘い出しに使われる言葉は巧妙化しており、AIを活用して迅速に危険人物に対し警告する。
警察庁によると、昨年にSNSを通じて被害に遭った18歳未満の子供は2082人と過去最多。同社担当者は「未成年が安全にサービスを利用できるよう健全な環境を整えるのに役立てたい」と説明した。システムは東大大学院の鳥海不二夫准教授(計算社会科学)が開発した。