千葉県佐倉市の高層マンションで昨年11月、日本語学校経営の岩井二郎さん=当時(75)=を殺害したとして、殺人罪に問われた元部下の高野和彦被告(55)の裁判員裁判の判決公判が25日、千葉地裁で開かれ、平塚浩司裁判長は被告に懲役17年(求刑懲役18年)を言い渡した。
公判で高野被告は「(犯行時間に)被害者宅を訪れたのは、再就職のお願いをするため」と殺害を否定し、無罪を主張していた。
だが、判決ではマンションの防犯カメラに高野被告が複数回映っていることや、現場から被告が履いていたサンダルの足跡が見つかったこと、事件の報道前に妻や知人に犯行を告白していることなどから「被告が犯人と極めて強く推認される」とした。
判決によると、高野被告は昨年11月23日午後4時ごろ、岩井さんの頭を拳や鈍器で複数回殴り、腹部を踏みつけるなどして殺害した。