災害死者の氏名公表へ 神奈川県、国にも働き掛け





 神奈川県庁

 神奈川県の黒岩祐治知事は27日、県庁で記者会見を開き、災害時に、遺族らの意向にかかわらず、死者や安否不明者の氏名を速やかに原則公表する方針を表明した。来週に県地域防災計画を改正し、決定する。

 黒岩知事は全国知事会の危機管理・防災特別委員長を務めており「国や全国知事会にも、この方向性を採用するよう働き掛けたい」と強調した。

 県は昨年の台風19号による死者や不明者の氏名について、市町村から情報提供を受けていないとして公表しなかった。今年2月、逗子市の道路脇斜面の崩落事故で死亡した県立高校の女子生徒の氏名も、遺族の意向により非公表とした。

 今後は氏名以外に年齢や性別、居住する市町村も公表する。「原則公表」の方針に関し、会見で例外的に公表できない場合を問われると「私の頭の中では浮かばない」と回答。事実上全てのケースに適用する方針だ。



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