全小中学生にタブレット 大阪・箕面市のICT教育加速


 大阪府箕面市は今年度、市立の小、中学校に通う全児童、生徒に1台ずつのタブレット端末を導入する。先行導入している小学4~6年生で授業の効率化などの効果が認められたとして、小、中学校の全学年への拡大を決定。年度内に全校で配備を完了させるとしている。市によると、全児童、生徒を対象にした導入は府内の市町村で初めて。


タブレットを使った小学4年生の授業風景=箕面市立萱野小学校

 市立の小、中学校、小中一貫校は計20校で、新規に導入するタブレット端末は小学1~3年生分と中学1~3年生分の計約8千台。平成30年度に端末の配備を終えた小学4~6年生分を合わせると約1万2千台になる。実際にキーボード付きタブレット端末を使う授業が全校の全学年で始まるのは、令和3年4月からとなる。

 全ての児童・生徒に導入することで、ICT(情報通信技術)教育を積極的に推進する狙いだ。

 3月議会の令和元年度補正予算で、「教育ICT環境整備事業」として約10億4300万円を計上。うち約7億5800万円は1人1台の端末を配備する国の「GIGAスクール構想」による補助金を充てる。

 箕面市は平成26年度から全クラスに電子黒板を設置した。28年9月からは、試行的に箕面小学校の4~6年生を対象にタブレット端末を配布し、教育効果を検証。授業の効率化、算数や理科の成績向上など一定の学習効果があったとの結果を得ていた。

 市の担当者は「低学年から情報技術に慣れ親しみ、情報を活用する能力を養ってもらいたい」と話している。



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