サウジアラビアが、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国による原油協調減産が3月末で終了したのに伴い、供給量を生産能力いっぱいまで増やしたことが1日明らかになった。複数の欧米メディアが報じた。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い需要が縮む中、サウジが生産量を増やし始めたことで、価格低迷が続く公算が大きくなった。サウジとロシアは3月に協調減産拡大を巡る交渉をしたが、決裂した。4月からは生産抑制義務がなくなった。一方、ロシアは原油安を理由に増産に転じていないもようだ。
報道によると、サウジは日量1200万バレルを上回る水準にまで生産量を増加させた。OPECによると、減産実施中の2月時点では日量約970万バレルだった。
ロシアでは、石油大手ロスネフチが4月から増産する計画と伝わっていた。(共同)