昨年10月の台風19号の豪雨で被災した阿武隈急行が、不通が続く富野(福島県伊達市)-丸森(宮城県丸森町)間について、本年度内の運転再開を目指して復旧工事を進めていることが7日、同社への取材で分かった。台風19号で運休している鉄道4社の4路線はいずれも復旧の見通しが立った。
阿武隈急行は、今夏ごろの同区間約15・4キロの仮復旧を目指し工事を進めている。仮復旧の後ものり面の補強など追加の作業が必要で、営業運転の具体的な再開日時などは決まっていない。
同社は福島(福島市)-槻木(宮城県柴田町)間の54・9キロを結ぶ。県境の区間に被害が集中し、線路に土砂が流れ込むなどした。
国土交通省などによると、他に台風19号で区間運休が続くのは福島県郡山市と水戸市を結ぶJR水郡線、上田電鉄(長野県)、箱根登山鉄道(神奈川県)。いずれも来年夏までに再開する見込み。