窃盗実行役に実刑判決 NHK契約者情報を悪用


 NHK受信料の集金業務を受託していた男から得た契約者の情報を基に高齢者からキャッシュカードを盗み、現金を引き出したとして窃盗罪に問われた愛知県長久手市の無職、大浦悟被告(21)に、名古屋地裁は7日、「多くの高齢者に不安を与えかねない卑劣で巧妙な犯行だ」として懲役4年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。

 西沢恵理裁判官は判決理由で「(特殊詐欺グループの)実行役として分け前が少ないと感じ、被害者となる者の情報を得られれば、単独で類似の犯行を行い、引き出した現金の大部分を自分のものにできると考えた」と指摘。

 その上で「警察官に成り済まし、すきに乗じてカードを盗み、現金を引き出した行為は極めて悪質だ」と非難した。

 判決によると、大浦被告は昨年9月、NHKから集金業務を受託していた男=窃盗罪で有罪が確定=と共謀、名古屋市などの高齢女性3人からカード計4枚を盗み、現金計250万円を引き出すなどした。



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