双日は10日、官民ファンドである海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)と共同で、カナダの鉄道車両の総合メンテナンス会社であるキャドレイルウェイ(ケベック州)の全株式を取得すると発表した。北米で鉄道車両メンテ事業を日本企業だけで運営するのは初めて。
双日は平成27年にキャド社の約41%の株式取得を発表。今回、ほかの株主から株式を取得することで合意した。今回のJOINとの出資比率は非公表としているが、双日が過半数の株式を保有することになる。
キャド社はカナダの独立系メンテ事業者だが、米国での通勤車両の修繕・改造事業も手掛けるなど、北米全体での事業拡大を図っている。双日では、地球温暖化対策で、米国でも自動車から、旅客、貨物の鉄道輸送へのシフトが急拡大するとみている。そのため、キャド社を軸に、北米での鉄道事業強化を進める。