前田道路535億円配当へ 総会可決、前田建設に痛手


 前田道路は14日、東京都内で臨時株主総会を開き、535億円の特別配当を実施する議案を可決した。前田建設工業による敵対的な株式公開買い付け(TOB)への対抗策として2月に打ち出していた措置だった。その後、前田建設は3月12日にTOBを成立させていた。

 TOBで前田道路株式の保有比率を約51%に高めた前田建設はこの議案に反対した。しかし総会はTOB成立前の株主名簿で実施。当時、保有していた約25%分の投票権しかなく、ほかの株主による過半数の賛成を許した。前田道路から多額の資金が流出することになり、前田建設には痛手となりそうだ。

 前田道路の特別配当は1株当たり650円で、昨年末時点の純資産約2千億円の4分の1に当たる異例の規模。巨額の配当に機関投資家らが賛成したもようだ。



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