1万人に車無償提供 中古車「ガリバー」運営元が決断





新型コロナウイルス問題を受け、全国1万人に自動車を無償提供する「ガリバークルマ支援」のロゴマーク(イドム提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い緊急事態宣言が出るなかでも、移動が必要な人々を支援しようと、中古車事業「ガリバー」などを運営するIDOM(イドム)は15日、全国1万人に自動車を最大3カ月間無償提供する特別事業の申請受け付けを開始した。主に無料通信アプリ「LINE」の特設アカウントから受け付け、利用用途などで審査して貸し出す。

 「ガリバー新型コロナウイルス対策クルマ支援」として、在庫車両を活用。医療機関の検診、飲食・小売店の配送、在宅勤務が不可能な現場への通退勤といった仕事用に加え、介護や通院で移動が必要な人々も想定している。最大3泊4日の短期利用枠も用意した。

 イドムがもともと行っている車の定額利用(サブスクリプション)サービスでは、3月以降の問い合わせが前月比2倍に急増した。うち医療従事者からの申し込みが4割を超えている。政府が「人との接触機会8割減」を訴えて車ニーズが急速に高まった状況を踏まえ、「そろばん勘定は度外視してトップ層の決断で無償提供を決定した」(関係者)という。

 申請時には職業や利用用途などを伝達するほか、勤務先やクレジットカードの情報が必要になる。審査した上で「差し迫った状況の方から提供したい」としている。貸し出しはガリバーの店舗で、今月21日以降を予定。保険料や税金、車検も含めて支払いは発生しないという。医療法人や病院、自治体とも積極的に連携する考え。

 申請は、特設ウェブページ(https://support.idom-inc.com/)内にリンクがある、LINEの特設アカウント「ガリバークルマ支援」から行う。LINEが登録できない人や法人に限り電話でも受け付ける。



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