英国で高まる医療従事者のコロナ感染リスク 医療崩壊の危機

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 【ロンドン=板東和正】新型コロナウイルスの感染が拡大する英国で、最前線で治療にあたる看護師や医師の感染リスクが深刻化している。防護服やマスクが不足する中、医療従事者の安全が保てない状況が続いており、医療崩壊の危機が迫っている。

 「今、適切な量の防護服やマスクが必要だ。それがなければ、看護師や医師は死んでしまう」

 ロンドンの病院で新型コロナの患者を治療する看護師は英紙テレグラフの取材にそう訴えた。

 英国医師会の理事会が今月、2000人以上の医師を調査した結果、50%以上が必要な防護服やマスクがないと回答した。英メディアによると、医療現場では、医師や看護師が防護服の代わりにごみ袋をかぶって治療する光景がよく見られる。手術着も不足しており、病院のカーテンを切って医師が自前で作ることもあるという。

 医療現場での感染対策が徹底されない中、英政府は13日、1万6888人の医療従事者とその家族が新型コロナの検査を受けたところ、およそ3分の1の5733人の感染が確認されたと発表した。

 英政府は防護服などの増産を進めているが、医療現場の状況は改善されていない。英紙デーリー・メール(電子版)は9日、新型コロナの患者を治療する多くの看護師が長時間勤務や感染から身を守れない環境に消耗し、仕事を辞める寸前になっていると報じた。医療現場では、医療従事者の不足も課題になっており、英国の感染症の専門家は「医師や看護師が次々と辞職する事態だけは避けなければならない」と話した。

 英BBC放送によると、英国ではここ最近1日あたり約5000人が感染している。外出制限の開始が他の欧州諸国より出遅れたことから、英政府科学顧問の一人は「下手をすると、欧州で最悪の被害を出す」と危機感を募らせる。医療現場の混乱が解消できなければ、感染者の増加に対応できなくなる可能性が高い。

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