欧州中央銀行(ECB)は23日までに、金融機関に資金供給する際に受け入れる担保の質に関する基準を緩和することを決めた。7日時点で一定の格付けを満たしている債券なら、投資不適格級に引き下げられても引き続き容認する。2021年9月までの時限措置という。
新型コロナウイルスの感染拡大で経済が低迷し、格下げ懸念が生じているイタリア国債を念頭に置いた対応とみられる。金融機関が担保不足などに陥るのを回避する狙いがある。
金融機関がECBから資金供給を受けるには、国債などの担保を用意する必要がある。現行基準では、投資適格とされるトリプルBマイナスまでの債券が認められているが、今回の緩和で投機的水準とされるダブルB以上であれば、格下げ後も認めることにした。(共同)