【福知山線脱線事故15年】新型コロナ影響、遺族ら思いさまざま

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例年多くの参列者が事故現場の献花台も今年は静かだった=25日午前7時42分、兵庫県尼崎市(渡辺恭晃撮影)

例年多くの参列者が事故現場の献花台も今年は静かだった=25日午前7時42分、兵庫県尼崎市(渡辺恭晃撮影)

 乗客106人が死亡し、562人が重軽傷を負った兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故は25日、発生から15年を迎えたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、JR西日本主催の追悼慰霊式が初めて開かれなかった。現場を訪れることを断念した遺族や負傷者らは、それぞれの場所で祈りをささげた。

 次男の昌毅(まさき)さん=当時(18)=を亡くした上田弘志さん(65)は体調を崩したことから自宅で昌毅さんの冥福を祈り、「現場に行けなくてごめんな」と頭を下げたという。

 ただ、うれしい報告もできた。3日前、三男の篤史(あつし)さん(30)に長女の陽菜(ひな)ちゃんが誕生したことだ。「こんなに前向きになれた25日は初めて」と上田さん。昌毅さんに「来年は陽菜を抱っこして現場に行くね」と約束したといい、「『じいちゃん、頑張れ』って返してくれた」とほほえんだ。

 3両目に乗車し、顔や足に重傷を負った玉置富美子さん(70)も体調を考慮し、現場を訪れなかった。だが、「現場はたくさんの命が犠牲となり、自分にとっては人生が百八十度変わった場所。行くことで重みを感じられる」とした上で「式典がなかったら思い出す機会もなくなってしまう。JR西はこの日を忘れないように引き継いでほしい」と訴えた。

 2両目に乗っていた次女(34)が重傷を負った三井ハルコさん(64)は、これまで家族で追悼慰霊式に参加した後、現場近くで事故の風化防止を願う栞(しおり)を配布してきたが、今年は自宅に。「今日は15年間で初めて静かに祈りの時間を過ごすことができた」と話した。

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