2025年7月の参院選(7月3日公示、20日投開票)に無所属で東京選挙区から出馬した山尾志桜里氏によるSNS投稿が波紋を広げている。国民民主党からの公認は見送られた中での出馬だ。特に注目を集めているのは、ある「小学5年生」との交流を描いた投稿だ。
物議を醸したX(旧Twitter)投稿の内容
波紋の中心となったのは、山尾氏が2025年7月9日にX(旧Twitter)に投稿した内容だ。投稿は、三鷹駅での朝の街頭演説中の出来事として、「小5男子がわざわざ来てくれました!」と報告。さらに、「『政治家になにをやってほしいですか?』と聞いたら『女性天皇と選択的夫婦別姓』と即答。やるよ!」と続け、小学5年生の男の子が山尾氏の政策を支持する発言をしたかのように綴られていた。この投稿には、チェックの長袖シャツを着た小柄な人物と、腰をかがめて向き合う山尾氏の写真が添えられていた。
「小5がそんなこと言うか?」真偽を疑う声が続出
この山尾氏のエピソードに対し、SNS上ではその真偽を疑う声が相次いだ。「小5の男の子がそんなこと言うわけないだろw」「このクソ暑い中長袖のネルシャツを着てる小学5年生」といった、投稿内容や添付された写真に対する疑問が投げかけられた。元不登校YouTuberのゆたぼんさんも「どんな小5やねん笑」と反応するなど、広範な層からツッコミが入った。
山尾志桜里氏が街頭演説で小学5年生と対話する様子
目撃情報や擁護論も – 「鋭い小学生は普通にいる」
一方で、山尾氏の投稿を裏付けるような目撃情報や、子どもの政治意識に関する擁護論も寄せられた。「実際に三鷹にこの子いる」という目撃談では、その子が本当に他の政治家にもサインをもらいに行っていたとの証言があった。また、政治団体「再生の道」の青柳充哉氏は、「このくらいサラッと言ってくる小学生、普通にいますよ」と自身の経験を交えて投稿。都議選時の街頭活動で、小学生や中学生から「二元代表制では議員が政策提言しなくても良いんですか⁇」のような鋭い質問を受けたことを明かした。青柳氏は、「”子供だから”と言って文字通り子供扱いするのは良くない」「そういう大人側の決めつけや雰囲気が若者の政治参加を妨げてる可能性もある」と警鐘を鳴らした。
広がる波紋を受け投稿削除へ「私へのバッシングにとどまらないので」
こうした大きな反響に対し、山尾氏は当初、同日中に別の投稿で「練馬演説。邪推に抗議します。子どもは正論を言わないとでも?」と動画と共に反論、怒りを表明した。しかし、その後同日17時過ぎまでに問題の投稿を削除したことを報告。「早朝のポストですが、私へのバッシングにとどまらないので削除しました」とその理由を説明した。これを受け、先にツッコミを入れていたゆたぼんさんは「なんか、すみません」と反応している。
削除された山尾志桜里氏のX投稿のスクリーンショット
まとめ
参院選期間中における山尾志桜里氏の「小学5年生」に関するSNS投稿は、その内容の真偽を巡って大きな波紋を広げた。疑念の声が多く上がる一方で、実際にそのような子どもは存在するという証言や意見も示された。最終的に、山尾氏自身が投稿を削除するに至った背景には、「私へのバッシングにとどまらない」という説明があった。今回の件は、選挙活動におけるSNSの活用とその受け止められ方、さらには子どもの政治意識に対する大人の見方など、様々な側面から議論を呼んでいる。