正恩氏、ミサイル視察見送りか 米中韓の思惑が生んだ錯綜

[ad_1]



金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信=共同)

金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信=共同)

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮で11日以降、公の場に姿を見せていない金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の健康状態をめぐり、韓国では健在だとの見方が支配的な一方、計画されていた視察を見送った可能性も指摘されている。北朝鮮の異変を望まない米中韓首脳の思惑が事態を見えにくくしている側面もありそうだ。

 韓国当局や北朝鮮消息筋が注目していたのが正恩氏の25日の動静だ。金日成(イルソン)主席が抗日遊撃隊を組織した日とされる「朝鮮人民革命軍創建日」で、正恩氏がこの日に合わせた軍の視察を予定しているとの情報もあった。ミサイル発射を準備している兆候があるとも報じられた。

 韓国の専門家は「ミサイル発射の視察の形で公の場に登場する可能性がある」とみていたが、正恩氏の動静は週が明けても伝えられなかった。「健在だが、公の場に姿を現せるほどは身体が回復していないのではないか」との見方が上った。そうした中でも、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権の「正恩氏は健在」との立場は揺るがない。

 文大統領のブレーンである文正仁(ジョンイン)統一外交安保特別補佐官は26日、米メディアに正恩氏が13日から東部、元山(ウォンサン)の別荘に滞在していると説明し、「わが政府の立場ははっきりしている。金委員長は生きていて元気だ」と断言した。金錬鉄(ヨンチョル)統一相も28日、国会で「特異な動向はないと自信をもって話せるほどの情報力を備えている」と強調した。

 専用列車が元山に停車していたことから正恩氏が元山にとどまっていた蓋然性は高いが、正恩氏の健康まで確認できたとは考えにくい。南北協力を最重視してきた文政権にとって「正恩氏に倒れられては困る」という切実な思いが現状分析に投影されているようだ。文大統領は板門店(パンムンジョム)での南北首脳会談から2年となる27日、「金委員長との信頼を基に平和経済の未来を切り開いていく」と力説した。

続きを読む

[ad_2]

Source link