三菱自動車が、三菱UFJ銀行など複数の金融機関に対し、合計で3千億円規模の融資要請をしたことが29日、分かった。安定的な事業運営のための資金は確保しているが、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する恐れがあることを見据え、手元資金を厚くしておく狙いがありそうだ。
融資要請先には他の大手銀行が含まれ、日本政策投資銀行に対しては「危機対応融資」として要請したとみられる。三菱自の有価証券報告書によると、令和元年12月末時点での現預金は3700億円。
自動車業界では、トヨタ自動車が三井住友銀行と三菱UFJ銀に計1兆円、日産自動車もみずほ銀行や三井住友銀などに合計で数千億円の融資枠設定をそれぞれ要請したことが判明している。