新型コロナウイルスによる甚大な被害が出ているイタリアで4日、感染拡大防止策として停止していた製造業や建設業などの経済活動を再開させる首相令が発効した。コンテ首相によると、これにより400万人以上が職場に復帰する見込みで、感染状況に応じて今後、制限解除の範囲を広げていく。
イタリア政府は3日、新型コロナに感染した死者が前日から174人増え約2万9千人になったと発表した。感染者累計は1389人増え約21万人となった。死者・感染者数共に1日での増加数としては3月11日以降で最も低かった。
新たな首相令により5月4日から葬儀が執り行えるようになったほか、飲食店での持ち帰りも可能となった。外出の原則禁止は継続されるが、食料品の買いだしなどに加えて、親戚や恋人に会う場合も、新たな例外として認められた。
感染の抑え込みが順調にいけば、18日から美術館や図書館が再開されるほか、飲食店の通常営業についても許可を検討する。学校再開は9月になる見通し。(共同)