国産初のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)を開発中の三菱航空機(愛知県豊山町)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断していた米ワシントン州の拠点で行っている飛行試験を再開したことが、6日分かった。現地の外出制限の影響で3月下旬に拠点をほぼ閉鎖、飛行試験も中断していた。州政府から拠点の再稼働が認められたため、現地時間の5日に再開した。
拠点では交代勤務制を敷くなどフル稼働には戻っていない状態という。三菱航空機は、2月に6度目の納期延期を発表、初号機の納入時期を2021年度以降に遅らせるとしていた。今回の試験中断による納期への影響はまだ見通せない状態だ。
今後、今年1月に完成した最新機を日本から米国に移送し、試験を加速させる計画。その進捗や新型コロナの影響などを見て具体的な納入時期を判断する方針だ。