請求書買取、クラウドファンディング…資金繰り支援サービス続々 





請求書ファクタリングを手掛けるOLTA(オルタ)の澤岻優紀(たくし・ゆうき)社長(同社提供)

 新型コロナウイルス感染拡大に関する国の緊急事態宣言の期間が31日までに延長された。資金繰りに関する懸念がさらに強まる中、様々な手法で資金繰りを支援するサービスが広がっている。「少しでも早く手元に資金を」という中小企業の切実な声に応えようとしている。

 入金待ちの請求書などの売掛債権をオンラインで買い取って即日に現金化する「ファクタリング」と呼ばれるサービスを手がけるOLTA(オルタ、東京都港区)には連日、資金繰りに苦慮する中小企業からの問い合わせが殺到。3~4月の申込件数は前年同期の3倍に達した。

 同社は、決算書や入出金の明細書などを手がかりに審査する。買い取った債権から数%の買取手数料を差し引いた金額を申し込んだ企業に貸す。実際に貸す額は数十~数百万円がほとんどだが、澤岻優紀(たくし・ゆうき)社長は「中小企業にとってはわずかな運転資金が確保できるだけで、事業継続の道が開ける」と話す。

 同様の売掛債権買い取りサービスは、GMOペイメントゲートウェイ、マネーフォワード子会社のMF KESSAI(エムエフケッサイ、同千代田区)なども手掛けている。

 一方、不特定多数の人からインターネットで資金を集める「クラウドファンディング(CF)」を活用して、地域の飲食店の資金繰りを支援する取り組みも。

 日本商工会議所はCF大手のレディーフォー(同区)と共同で、CFを活用した飲食店応援プロジェクト「みらい飯」を始めた。各地の商工会議所が支援を求める飲食店を取りまとめてCFサイトに掲載。一般から寄付を募る。寄付先は個別の店だけでなく、地域全体の飲食店でも可能だ。

 このほか、CF大手のキャンプファイヤー(東京都渋谷区)も2月28日から、飲食店のほか宿泊施設、イベント事業者を対象した支援プログラムを実施中。すでに630件の支援を実施、累計10億円の資金を集めた。



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