【名画プレイバック】「ショーシャンクの空に」苦境乗り越える応援歌





(C)1994 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

 新型コロナウイルス感染拡大で、仕事を失い不安な日々を過ごす人もいることだろう。この作品は、そんな人たちへの応援歌かもしれない。気が遠くなるほど長くて暗い“トンネル”を抜けると、ハッピーエンドが待つ感動のヒューマンドラマだからだ。

 若くして銀行の副頭取になった有能な銀行員、アンディ(ティム・ロビンス)は、妻とその愛人を殺したという冤罪(えんざい)で終身刑になり、ショーシャンク刑務所へ収監される。そこは理不尽で不条理に満ちた世界だった。囚人を虐待する刑務主任、私欲まみれの刑務所所長、アンディにつきまとう男色の囚人たち…。

 こんな絶望的な状況に身を置きながらも、アンディは正気を失わず生き抜く。アンディのよき理解者である年配の囚人、レッド(モーガン・フリーマン)と交わす印象的な会話がある。

 アンディ「誰も奪うことができないものがある」

 レッド「何のことだ?」

 アンディ「希望だよ」

 含蓄あるせりふの数々に、人生や人間の根源を考えさせられる。1994年に米国で公開されてから四半世紀以上たつが、今でも名作として多くの人に親しまれている作品だ。DVD(ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント1429円+税)のほか、U-NEXTなどで配信している。(水沼啓子)



Source link