自民党初の女性総裁に選出された高市早苗氏(64)は、10月7日に自身のXを更新し、ノーベル生理学・医学賞を受賞した坂口志文・大阪大学特任教授の偉大な業績を心から讃えました。坂口教授の受賞理由は、過剰な免疫反応を抑制する「制御T細胞」の発見という画期的なものでしたが、高市氏はその投稿の中で、長年にわたる更年期障害と関節リウマチという難病との自身の闘病経験について示唆する言葉を記しています。この投稿は、彼女が公務と私的な苦悩をいかに両立させてきたか、そして医療科学への深い敬意を表すものとして注目を集めました。
高市早苗氏、自民党初の女性総裁として。更年期障害と関節リウマチを乗り越えた政治家の肖像。
ノーベル賞に繋がる自身の経験:高市氏のX投稿の真意
高市氏はXの投稿で、坂口教授の研究が「免疫に関する研究を続けてこられ、更年期の女性が罹りやすい関節リウマチなどの患者を多く救って下さった」と具体的に言及し、その功績を称賛しました。そして、それに続けて「私は、大阪大学発のお薬のお陰で元気になりましたよ」と、自身の具体的な体験を示唆する言葉を綴っています。これは、彼女自身の健康問題が、ノーベル賞級の研究成果と深く結びついていることを示唆するものでした。
実は、あまり知られていない事実ですが、高市氏は15年ほど前から更年期障害に悩み、さらに同症状の女性が罹患しやすい免疫異常による病である「関節リウマチ」にも苦しめられてきました。このたびの総裁選出馬会見でも、この病に触れ、関節を一つ失い、人工関節を装着するに至った過去を明かしています。これは、彼女が公の場で自身の脆弱性と同時に、困難を乗り越える強さを示した瞬間でもありました。
要職を歴任しながらの苦闘:15年にわたる関節リウマチとの闘い
高市氏は、関節リウマチとの闘病中も、自民党政調会長や総務大臣などの重要な要職を歴任してきました。激務の中で病と向き合うことは、想像を絶する過酷さであったことでしょう。2013年、「週刊新潮」は闘病中の高市氏本人にインタビューを行い、彼女が自ら激痛の苦しみについて語った記事を掲載しています。その記事からは、彼女がいかにして病魔に打ち勝ってきたか、その壮絶な闘いの様子が克明に描かれています。多忙な政治活動と重なる病の進行は、精神的にも肉体的にも大きな負担を強いたはずです。
免疫抑制剤と体調管理:公務と病状の厳しい両立
2013年3月5日、高市氏が党の総務会を欠席した際、一部メディアでは政策の対立が原因と報じられましたが、彼女自身が「週刊新潮」のインタビューでその真相を明かしています。実際の欠席理由は、高熱によるものでした。数日前に大人数と握手した後に手洗いをせずに食事をしたことが原因かもしれないと語っており、これは彼女が免疫抑制剤を服用しているため、菌に非常に弱い体質となっていたからだと説明されています。
高市氏は、頻繁なうがいと手洗いを怠ると体調を崩しやすいと述べ、公務を全うするためには徹底した自己管理が不可欠であることを示唆しました。このような繊細な健康状態を抱えながら、日本の政治の中枢で重要な役割を果たし続けてきた彼女の姿は、多くの人々に勇気と感動を与えています。
参考文献
- 高市早苗氏、ノーベル生理学・医学賞受賞者への感謝の裏に…15年にわたる更年期障害と関節リウマチの闘病(Yahoo!ニュース/デイリー新潮)
- 週刊新潮 2013年5月2・9日号 記事





