投資家の桐谷広人氏が自身のX(旧Twitter)上で、日本テレビの番組出演後に他局のバラエティ番組への出演を制限されたと告白し、大きな波紋を呼んでいる。この発言は、テレビ業界におけるタレントの「囲い込み」という慣行に再び注目が集まるきっかけとなった。人気番組『月曜から夜ふかし』で一躍有名になった桐谷氏の裏事情暴露は、業界内外でさまざまな議論を巻き起こしている。
桐谷広人氏の衝撃発言「日テレ専属タレント」疑惑の波紋
ことの発端は、2023年10月14日に桐谷広人氏が自身のXアカウントに投稿した内容だった。あるユーザーが彼を発掘したテレビマンを称賛するポストに対し、桐谷氏は「私を発掘したのはカンニング竹山さん」と明言。竹山さんが自身のトークの面白さに気づき、それがきっかけでテレビに出演するようになったと語った。
投資家として知られる元プロ棋士・桐谷広人氏が自身の待遇について語ったX投稿が波紋を呼んでいる。
さらに衝撃的だったのは、その後の告白である。彼は『月曜から夜ふかし』に出演して以降、「他のバラエティには出演禁止になりました(いろいろ出ると視聴率が落ちるとのことで)」と記し、実質的に日本テレビ専属のような状態になった裏事情を暴露した。桐谷氏は元将棋棋士であり、57歳で引退。棋士時代から投資家としても知られ、株主優待券を最大限に活用したユニークな私生活が『月曜から夜ふかし』で面白おかしく取り上げられ、番組の名物出演者として全国的な人気を博していた。
日テレの「囲い込み」体質への疑問符:イモトアヤコ、りんごちゃんの事例と比較
桐谷氏のこの発言は、X上で瞬く間に拡散され、日本テレビのタレント「囲い込み」戦略に対する批判の声が多数上がった。ユーザーからは、「イモトアヤコ、りんごちゃん、桐谷さん(NEW)などのような日テレ強制専属方式に名前を付けたい」といった皮肉交じりのコメントや、「イモトとかNiziUとかにもやってそうだし日テレはそういう体質あるよね」という意見が寄せられた。
放送作家は、これらの声について次のように分析する。イモトアヤコは『世界の果てまでイッテQ!』のオーディションで無名時代に合格し、珍獣ハンターや登山企画で驚異的な体力を見せてブレイクした。りんごちゃんも元々ショーパブを中心に活動しており、『ウチのガヤがすみません!』で披露したギャップものまねがテレビ出演のきっかけとなった。これらの2人に関しては、日本テレビが“発掘したタレント”という側面が強く、同局の番組を中心に活躍するのはある程度妥当性が認められるかもしれない。
桐谷広人氏が自身のX(旧Twitter)アカウントに投稿し、日本テレビとの契約に関する裏事情を明かした実際のポスト。
しかし、桐谷氏のケースは少々異なる。彼はカンニング竹山に面白さを見出され、当初は『笑っていいとも!』(フジテレビ系)など他局の番組にも出演していた経緯がある。そのような中で、日テレ専属のような形になったとすれば、その過程には「強引な印象を受ける」との指摘もある。
再放送ギャラ問題と募る不満:テレビ局とタレントの契約関係
さらに、桐谷氏は10月20日のX投稿で、番組の再放送に関してギャラが出ていないことも明かしている。再放送のギャラについては、契約内容によって有無や金額が異なるため一概には言えない複雑な問題だが、立て続けに「ぶっちゃけ」発言を繰り返している状況からは、相当な不満が蓄積されていた可能性が伺える。
今回の桐谷氏の一連の告白は、テレビ局とタレント間の契約慣行、特にブレイク後のタレントの自由な活動を制限する「囲い込み」の妥当性について、改めて社会に問いを投げかけるものとなった。視聴率競争が激化する中で、各局が独自にタレントを囲い込みたいという思惑は理解できるものの、タレント側の不満が公になることで、今後の契約のあり方や透明性に対する議論が深まることが期待される。日本テレビは、この騒動に対し、丁寧な説明と適切な対応が求められるだろう。
参照元:
- 桐谷さん、日テレから「他のバラエティには出演禁止に」と裏事情告白…ファンから「囲い込み」批判の声 (Smart FLASH)