新潟県が新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために実施していた休業要請が7日、映画館、美術館、図書館など一部で解除された。これを受けて、新潟市中央区の「新潟・市民映画館シネ・ウインド」が同日午前、営業を再開した。
同映画館を運営する新潟市民映画館の斎藤正行代表取締役は「ほっとしています」と表情を緩めた。県の要請を受けて先月22日から休業し、休業直前の入場者数は一桁台まで落ち込んでいた。この日は計3回上映し、午後からの2回は平日にもかかわらずそれぞれ10人強が鑑賞に訪れた。
営業再開に当たっては、上映回数は1日3回▽入場は映画館の会員に限定し、入場者数は各回とも20人まで▽上映前日までに電話予約する▽入場前に体温測定を行い、37度以上の場合は入場を断るなど、感染拡大防止に配慮している。
同映画館は全64席だが、十分な空間を確保するため20人に限定した。また、感染者が出た場合でもその日の入場者とすぐ連絡がつくよう、会員限定で前日予約制にした。
受付の女性スタッフは「不安もありますが、お客さんが戻ってきてよかった」と話した。
県内では、1911年開館の老舗映画館「高田世界館」(上越市)が今月16日から再開予定。他の映画館も7日時点で臨時休業となっているところが多く、シネ・ウインドが県内映画館の営業再開第1号とみられる。
映画館以外では図書館や美術館も休業要請を解除されたが、10日か11日まで臨時休館となっているところが多く、再開は来週になりそうだ。