コロナ苦境 東京・下北沢で奮闘するライブハウス 「自分たちで体を張る」

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 新型コロナウイルスの感染拡大でライブハウスが苦境に立たされている。2月に大阪市内のライブハウスでクラスター(感染者集団)が発生。「3密」(密閉、密集、密接)に該当するとして、早期から営業自粛が求められてきた。4月以降、北海道や大阪、都内のライブハウスの閉店が相次いで決まり、ライブハウスの経営者は「かなりの長期戦を覚悟しなければならない」と懸念する。(本江希望)

 音楽、演劇、ファッションなど、若者文化が集まる街、下北沢(世田谷区)には、約20軒のライブハウスがある。緊急事態宣言から1週間以上がたった4月中旬、同月9日にオープンするはずだったライブハウス「LIVE HAUS」に、本来あるはずの音楽はなかった。11日に出演予定だったパンクバンド「CROCODILE COX AND THE DISASTER」のギターを担当する、川端逸人(はやと)さん(44)は「楽しみにしていたのに残念だ」と肩を落とす。

 新品のままのドラムやアンプ、DJブース。除菌器や体温検知カメラなどの新型コロナウイルス対策機器も準備していた。店長のスガナミユウさん(39)によると、防音工事や機材の購入、契約金などで開業資金は約5千万円。そのうち1千万円をクラウドファンディングで調達した。開店できず、収入がなければ、4月からひと月350万円の赤字が出る計算だという。

 「開業の準備はしているが、人命に関わることでもあるので無理に開けることもできない。感染の広がり方を見ると、通常営業は半年、1年先レベルで考えるのが現実的。そうなると、8割以上のライブハウスやクラブが潰れてしまうのでは」と危惧する。

 「ライブハウスは文化を生む、ボトムアップの場所でもある」と語るスガナミさんは、国にライブハウスや劇場などの文化施設への休業補償を求める署名活動をインターネット上で3月27日から行い、その数は30万筆以上になるという。

 「ライブハウスや劇場は単なるハコ(施設)ではない。従業員だけでなく出演者、照明、音響などさまざまな人が関わり、一つの文化として成り立っていることを知ってほしい」

 この地で26年、数々の有名アーティストを輩出してきたライブハウス「下北沢CLUB Que」は、4月2日から臨時休業している。運営する二位徳裕(にい・なるひろ)さん(53)は「収束しても、それからがまた大変だと感じている。かなりの長期戦を覚悟しなければならない」と懸念する。

 「のんびり、まったり、それぞれ勝手に自由なことをやっている人たちが集う、楽しい街」。二位さんは下北沢の魅力をそう語った上で「でも、コロナでこんなことになって、(改めて自分たちも)社会の一部なんだな、ということを感じている人も多いんじゃないでしょうか」と複雑な表情を見せた。

 ライブハウスは休業中だが、動画投稿サイト「ユーチューブ」配信などに力を入れており、「自分たちの力で面白いことを体を張ってやっていきたい」と前を向いた。

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