ポンペオ米国務長官、中国によるワクチン開発情報窃取を非難





4月22日、ワシントンで記者会見するポンペオ米国務長官(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】ポンペオ米国務長官は14日、中国政府に連なるハッカーや、中国人留学生や在米の中国人研究者を指すとみられる「従来とは異なる当事者」が新型コロナウイルスの研究に関する米国の知的財産やデータの窃取を図っているとして非難する声明を発表した。

 米政府が新型コロナのワクチンや治療薬の開発情報の窃取問題で中国の対米サイバー攻撃やスパイ活動を非難するのは初めて。

 ポンペオ氏は「中国に対し一連の不正行為を停止するよう要求する」とし、サイバー攻撃で米国の研究データを盗み出そうとする手法は「中国が新型コロナの感染拡大の渦中でとってきた数々の非生産的な行動の延長だ」と指摘した。

 ポンペオ氏はまた、米国および同盟・パートナー諸国が人々の命を救おうと、集団的かつ透明性の確保された対応に向けて連携しているというのに、中国は依然として科学者や記者、市民らの口を封じ、偽情報を拡散させ、「目下の保健衛生上の危機を一層深刻化させている」と批判した。

 連邦捜査局(FBI)は13日、中国によるワクチン開発関連の情報窃取について捜査を進めていると発表していた。



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