令和3年春の大学、短大卒業見込み者の採用面接が6月1日に解禁になり、就職活動が本番を迎える。新型コロナウイルスの流行で、会社説明会が中止、もしくはオンライン開催へと変更されている。慣れない形式に不安やストレスを抱える学生が増える中、オンラインで就活支援に乗り出す大学が増えている。
昭和女子大(東京都世田谷区)は23日午後2時、「コロナ非常時の就活」と題したオンラインシンポジウムを開く。例年と様変わりした就活への不安を解消しようと企画した。
人材大手のパーソルホールディングスの後援も得て、学外の就活生も参加できるようにした。参加無料。定員300人で応募多数の場合は抽選。20日までに専用サイトで申し込む。
聖心女子大(同渋谷区)や大正大(同豊島区)などでは、オンラインによる就職相談を行っている。
また、インターンシップ(就業前研修)の中止が相次ぐ中、追手門学院大(大阪府茨木市)は、オンラインによるインターンシップのプログラム開発に民間企業と共同で取り組む。近畿地方を中心に250社以上に協力を呼びかけて開発検討会を立ち上げ、6月中にもプログラムを確定。夏休み期間中に実施する計画だ。
東京商工会議所が15日にまとめた「2021年卒採用活動における中小企業の動向」と題した調査の結果によると、全体の83.8%で採用活動に影響が出ていると回答する一方、中断や延期をしながらも採用活動を実施すると答えた企業も97.8%に達している。調査は4月28日~5月8日に都内の中小企業1400社を対象に実施。327社から回答を得た(回答率22.5%)。
大企業志向の強い学生が多いことから、各大学では中小企業への会社研究を勧めるなど、学生への指導も強化する方針だ。