地銀、バスの合併柔軟に　特例法が成立、独禁法除外

　地方銀行やバス事業者の、それぞれの合併や共同経営を柔軟に認める特例法が２０日、参院本会議で可決、成立した。１０年間の限定で独禁法の適用から除外する。地方の住民生活に不可欠なサービスの維持につなげる狙いで、令和２年中の施行となる見通しだ。新型コロナウイルスの影響で地銀や地方のバス会社の経営は厳しさを増しており、再編が大きく進む可能性がある。

　人口減少で利用者が減り、将来的にサービスを維持していくことが困難と判断される場合に限り特例を認める。合併や共同経営に関わる事業者の計画を所管省庁の大臣が審査し、公正取引委員会とも協議した上で認可する。

　合併によって地域でのシェアが高まっても、貸出金利や運賃を不当に引き上げないことや、赤字路線の存続などを条件とする。認可後に問題が生じれば、是正命令を出して改善を求めることができる規定も盛り込んだ。