【北京=三塚聖平】中国人民銀行(中央銀行)は20日、事実上の政策金利である「ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)」の1年物を3・85%のままで据え置くと発表した。新型コロナウイルス流行による急激な景気悪化を受け、人民銀は2月と4月には企業の資金繰りを支援するため引き下げに動いていた。
中国では22日に全国人民代表大会(全人代)が開幕するが、そこで各種の景気対策など経済政策が表明される見通し。全人代を直前に控えていることに加え、足元ではインフレ懸念への警戒もあって2カ月連続の利下げは見送ったとみられる。今月は5年物についても4・65%のままで据え置いている。
LPRは金融機関の貸出金利の目安となるもので、昨年8月に現行の方式を導入。人民銀は基本的に毎月20日に更新している。