JR東日本は27日、昨年の台風19号で、長野市の北陸新幹線の車両基地に浸水被害が出たことを踏まえた対応策をまとめた。約80カ所で千年に1度の大雨を念頭に車両の避難計画を策定。最大400の鉄道設備で、200年に1度の大雨を想定した土地のかさ上げや止水板設置などのハード対策を検討する。
北陸新幹線は、今後1年程度で臨時列車を含め、ダイヤが完全復旧することも明らかにした。長野の基地は暫定的に機能回復させ、北陸で運用する車両は、10編成120両が廃車になった分を含め元通りになる。最終的な基地の復旧は10年以内の期間を見込み、費用は約500億円という。
JR東によると、車両避難を積極的に進めるため「計画運休」の期間が長引くケースが出るという。鉄道設備のハード対策は、最長30年程度かけ、年間数十億円の費用がかかるとしている。