フィリピンのドゥテルテ大統領は28日夜のテレビ演説で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、首都マニラや周辺州などで実施している外出制限措置を6月1日から緩和すると表明した。運休している公共交通機関を再開させ、大半の企業の操業を認める。
マニラの公共交通機関が動きだすのは北部ルソン島全域で外出制限が課された3月17日以来、約2カ月半ぶり。鉄道やバスは乗車率50%を上限とし、乗客間の距離を確保することを条件とする。政府機関も通常の態勢で業務を再開する。
一方で、20歳以下と60歳以上の人には、生活必需品の購入や医療機関訪問以外の目的では外出しないよう要請。映画館やカラオケ店、スポーツジムなどは引き続き営業を禁止する。
保健省によると、フィリピンでは1万5588人が感染し、921人が死亡している。(共同)